ホンダ PCX HYBRID 試乗記




PCX ELECTRIC のモニターをすることになったので、せっかくだから通常版とハイブリッド版の二車種にも乗ってみようということになりレンタバイしてきました。(PCX ELECTRIC のモニター応募時に「HYBRID と通常版にも乗る!」って書いたし。。)
今回は、ハイブリッド版の試乗記です。


スタイルについては割愛します。ホンダの四輪車と同じ『HYBRID』のエンブレム以外は他の PCX シリーズとほとんど同じです。ちなみに、リアボックスはレンタルバイク屋さんへ ELECTRIC で行ったので、装着されている物をそのまま移植しています。


タイヤや足回りもセッティングとホイールベース以外はおそらく同じものだと思います。
ABS は標準装備です。



メーターは、形状こそ共通ですがパワートレインによって液晶の表示内容が異なります。
PCX HYBRID では、燃料計に加えてアシスト用のリチウムイオン電池の残量計、チャージ/アシストレベル表示があります。また、ドライブモードを変更でき、エンジン始動時は『D』モードであとは『S』モードと何もなしモードの3モードあります。DとSではアイドリングストップ機能があり、タイヤの回転が止まるとブレーキをかけていようがいまいがエンジンが停止します。



↑モード切替スイッチ

シート下のメットインスペースは、標準モデルと比べて見た目で約 1/3 程度をモーターアシストに必要なリチウムイオンバッテリーのスペースとして侵食されています。
これでもヘルメット一つは収納できるのでまだよいでしょう。



エンジンは水冷単気筒 124cc で、最高出力 12 馬力。最大トルク 1.2kgf/m です。
併せてモーターは、交流同期電動機 0.36kW で、最高出力 1.9 馬力。最大トルク 0.44kgf/m です。
両方合わせたシステム最高出力は 13.9 馬力となり、同クラスのスポーツネイキッドである CB125R を凌ぎます。
セルスターターの音は無いに等しく、リアブレーキを握ってするスタートボタンを押せば『ブロルン』と滑らかにエンジンがかかります。



走りや乗り心地については、スタート時にモーターアシストがあるおかげで加速もよく、 車重も 135kg と軽量であるためハンドリングもよいですが、横風や大型トラックなどの風圧でふらつきやすいです。まぁ、このクラスの二輪車ですと当然のことですので特筆すべきことでもないのかなとも思います。

路面のアンジュレーションを通過したときも無難に走れますが、どこか安っぽさを感じるサスペンションの動きをする気がし、バタバタと落ち着きがない印象です。
急な坂の細い山道も走行しましたが、アクセルのオンオフのたびにモーターアシストが入るため、トルクを生かしてパワフルに走行することが出来ました。
アシスト用のリチウムイオンバッテリーが無くなると、アシストすることが不可能となりますのでバッテリーはただの重たいお荷物と化しますが、それは上り坂で頻繁にアクセルのオンオフをした際に起こり、普通に街中を走っていればそのようなことは起こらないと思います。


燃費は、記録した物を無くしてしまったので不明ですが、峠道2:田舎道5:山道1:街中2くらいで走行して、WMTCモード値 51.9km/L(クラス 1)よりも良い結果が出ていた記憶があります。
ガソリンタンクの容量は 8L あり、 400km 以上が後続可能距離と考えられるため通常の日帰りツーリングなら無給油で帰ってこられると思います。



PCX シリーズは、日常の足として使うにしてもツーリングへ行くのに使うにしてもどちらも無難にこなせる素晴らしいスクーターだと思います。流石、盗難件数ホンダ製原付クラス1位なだけありますw(ずっとライド調べ)それも、今回のモデルから電子キー化されたので減少するかもしれませんが。
現在、二輪車のハイブリッドはこの車種のみですが、今後はハイブリッド専用モデルの二輪車やスポーツモデルのハイブリッド車などを少しだけ期待しておきます。とはいうものの、航続距離の問題を除けばフル電動車のほうが技術的に簡単だと思うので、あまり普及することは無いかと思います。でも、やはりバイクはエンジンが付いていてこそ楽しく苦しく最高に気持ちがよいものだと思うので、業界トップのホンダには様々なことにチャレンジして業界を引っ張っていき、バイク界隈の未来が明るくなるように頑張って欲しいと思います。

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