日産が行っているリーフモニターキャンペーンで、試乗させていただくことになったので、400㎞程度走行してきました。
新型ではありますが、 プラットフォームと左右のフロントドアは先代と同じ物のようです。
借りた車両のグレードは G で、通常モデルの最上位グレードとなります。
エクステリア
道中、日産ディーラーで充電中の写真です。カラーはスプリングライトグリーンです。
このカラーはともかく、先代の深海魚フォルムから一新し、キレのあるカッコいいデザインになったと思います。先代は好みの別れるデザインでしたが、これなら万人受けするだろうと思います。
リアです。
リアのデザインも、先代と比較してかなり良くなったと思います。
カラーをツートンにすることで、比較的高い印象の重心を低く見せようと努力していることがうかがえます。
サイドミラーのウインカーランプは直線的なLEDでした。
最近の車でよく見られるデザインです。
左右の前のドアと後方には、誇らしく『Zero Emission』のロゴがあります。
ホイールは17インチです。
下位グレードでは16インチとなります。
タイヤは、ダンロップのエナセーブを装着していました。
インテリア
なぜかステアリングの写真を撮るのを忘れていました。
リーフのステアリングは、最近の日産車に多いD型ハンドルで、最上位グレードらしく様々なボタンが配置されていました。
メーターは、左側に大型液晶ディスプレイ右側にアナログのスピードメータが配置されています。
電源投入時に右のアナログスピードメーターがスイングしますが、なぜか140km/hあたりのところで折り返します(笑)
ディスプレイは、ステアリングのスイッチで表示を変更でき、様々な情報の表示と設定ができます 。画像の表示は、内燃機関搭載車ではタコメーターに当たる表示と考えていいと思います。
フットペダルは標準的なもので、何の特別感もありません。
個人的には、もう少し電気自動車をアピールできるデザインにしてほしかったなと思います。
バックミラーにはディスプレイが内蔵されており、リアに搭載されたカメラの映像がリアルタイムに表示することができます。液晶ディスプレイなので、ミラーの角度を正確に合わせる必要はありません。
下のレバーを操作することで、通常のバックミラーとして使うこともできます。
画質があまりよくないと感じたため、ほとんど使用することはありませんでした。
5人乗車時や荷物が多いなどの理由でミラーでは見にくい時には便利かもしれません。
最近の車らしくUSB端子を搭載し、スマートフォンやオーディオプレーヤーと接続できるAUX端子もあります。
リーフのパーキングブレーキは電動式となっています。
セレクトレバーのデザインは、先代やノートe-Powerと同じお饅頭型で、ディーラーでの最初の車両説明の際に営業の人も言っていました。(笑)
操作方法も、トヨタやホンダ系ハイブリッド車のセレクトレバーとほぼ同様です。
セレクトレバーの上には、e-Pedalのオンオフスイッチとプロパイロットパーキングの操作ボタンがあります。
パワーウインドウスイッチも標準的なものです。
リアシートはそれほど広いとは感じませんでしたが、4人乗車なら長距離の移動はそれほど苦痛になることはないと感じました。
使用していませんが、この車両にはオプションの後席クッションヒーターが装備されていました。
センタートンネルが非常に高く、後席中央に座る人は子供でもない限り非常に苦痛だと思います。
緊急用と割り切るべきだと思います。
VDA方式による計測では、435Lのスペースが確保されているようです。
タイヤハウスがあるため左右幅は狭くなっていますが、深さが意外とあります。
シートは6:4で分割して倒せます。
オプションのラゲッジアン ダーボックスを使用することで、フラットにすることも可能なようです。
ルームランプはこんな感じで、デザイン、質感ともにかなり安っぽい印象でした。
パワートレイン
モーターは定格出力85kWで、最高出力150馬力、最大トルク32.6kgf・m を発生します。
EM57型(150PS/3283~9795rpm 32.6kgf・m/0~3283rpm)
バッテリーはリチウムイオン電池で、40kWh蓄電できます。
最大トルクは驚異の0回転から発生します。
そのため、内燃機関搭載車では考えられないような加速をしてくれます。
加速に関しては、80~90km/hまでは良く加速しますが、そこからの加速が若干悪いように感じます。トランスミッションがない電気自動車ならではだと思います。
ドライバビリティ
まずは、ステアリングについて。最近の日産は、スポーティー感を演出するためかD型のハンドルを採用している車種があります。リーフもその一つで、D型のハンドルが装着されています。
リーフは電気自動車という特性上、街乗りが多くなることが想定されるため、交差点や駐車などでハンドルをよく回すと思います。そのため、真円のハンドルと比べると手に引っかかる感じが強くなるため、この点が少し疑問に思いました。
ただし、普通に運転する分には何も問題なく、握りやすくよく手になじむ印象でした。
次に、e-Pedalについて。
e-Pedalとは、アクセルペダルだけで発進と減速、停止をすることが出来るモードで、アクセルペダルを離すと強い回生ブレーキがかかり、少しだけ緩めた場合は緩い回生ブレーキがかかります。
今回、峠道を走ったのですが、このモードでとても楽しく走ることが出来ました。
アクセル操作だけで減速するので、エンジンブレーキをかけたような感覚が非常にいいものだと思いました。
ただ、このモードをオンにした状態で高速道路をプロパイロット(後述)で巡行中、料金所や不安を感じたときにブレーキを踏むと、プロパイロットが解除されるためにe-Pedalの機能が復活し、意図しない強いブレーキがかかってしまいます。
(ブレーキを踏んだ瞬間に解除されるため足はブレーキペダルにあり、ブレーキの利き具合をアクセルペダルを踏んで調節しなければならない。)
この仕様を、プロパイロット有効時にe-Pedalを解除するように仕様変更すれば解決できると思うので、マイナーチェンジなどで改善されることを期待します。
最後に、プロパイロットについて。
プロパイロットは、日産が開発した所謂半自動運転で、各社が力を入れて開発しています。このリーフの場合、同一車線自動運転、前車追従機能がついていました。
高速道路でこの機能を試したのですが、眠くなるどころか不安すぎて逆に目が冴えました。
試した中では特に不具合はなく、車線を認識する限りは自動運転を続けてくれますが、白線が消えているところや合流地点、トンネルなどでは見失うことがあり、ハンドル操作のアシストが解除されてしまうので注意が必要です。(再認識するとアシストが再開します。)
それと、上記の e-Pedal の件も注意が必要です。
私は、まだまだこの手の技術に命を預ける気にはなれませんが、知人が関東から関西まで同様の機能を有するホンダセンシングを搭載した車両で、高速道路を延々と走ってきたと聞いた時は驚きました。
あと、今回は試すことが出来なかったのですが、プロパイロットパーキングと呼ばれる自動駐車機能がついていました。
先進技術については、私はこれ以上よくわからないので、日産のHPの胡散臭い説明をご覧ください(笑) リーフ 先進技術
総評
電気自動車は加速がすごいと聞いており、それが楽しみでした。実際に乗ってみると、確かに素晴らしい加速はありましたが、その他にもハンドリング、パワー感、安定感、着座位置の低さ、車との一体感など、素晴らしいところがたくさん見えました。
今後、内燃機関搭載車は徐々に絶滅していくだろうと考えられますが、電気自動車でも十分楽しい走りができるのだろうと思いました。日産が、この車に強い思いを持って開発したことがうかがえます。
私が運転を引退する頃には、完全自動運転の実現やガソリンスタンドが消滅していることが想像できますが、運転の楽しさが後世にも残ればいいなと未来を思う試乗でした。
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